はじめに
ECサイト(Electronic Commerce) = 物やサービスを売るホームページのことです。
もともと対面販売をしていた方から、コロナ禍のなか「ホームページでものを売りたい」という相談が増えてまいりました。
結論から言うと、「新規でホームページを立ち上げても、売れるようになるには最低数ヶ月は要する」と想定したほうが良いのと、ある程度の制作予算が必要です。
その理由と、HPの発注前に考えておくべきことをいくつかご紹介いたします。
制作の予算は?
弊社の場合ですと、商品数にもよりますが、最低80万円〜の見積(撮影費は別途)になります。
「安価(5〜10万円程度)で作りますよ」という方も探せばいるのかもしれませんが、それはいわゆる「名刺代わり」のようなものになると思います。
ECサイトは
- 自社を知らない人にHPを見てもらう(たくさん検索される)
- 写真と文章のみで商品の魅力を伝える
- 商品を自分で登録できる
- 受注ができる(発送に必要な情報を得る=信頼される)
ことが前提となります。
さらには在庫管理やクレジットカード決済まで視野に入れると、150万円くらいにはなってしまうかもしれません。
とても10万円で作ることはできません。
「売りやすい商材」かどうか
そもそも、自社の商材がネットで売れるのかどうかの予測も必要になります。
「お客様に実際見てもらう」ことが前提の商品をWebで売るのは簡単ではありません。
あなたや商品のことを全く知らない人に、写真と文章だけで物を売るのですから。
まずはご自身の商材をネット検索してみて「どんな競合サイトがあるのか」は、HP発注前にかならず調査しましょう。
調べるポイントは
- ちゃんとしたHPを作っている業者が何社くらいあるか
- 地域はどこか
- 売れている雰囲気があるか
- 実際に購入するまでの手順はどうか
- 登録商品数はどのくらいか
- 価格はどのくらいか
- どんな決済方法があるか
- 送料はいくらに設定しているか
- 商品の更新頻度はどのくらいか
- 写真の質や点数はどうか
- 商品をどんな言葉で説明しているか、文字数はどのくらいか
- 自社の商品は、競合に勝てるのか
などが主になります。
他社サイトたくさん観察して「自分が目指すべきHPはどんなか」を明確に設定する必要があります。
業者に丸投げで作ったホームページは必ず失敗します。
新規で立ち上げたHPで、ものが売りづらい理由
新規で立ち上げたHPは、Google検索結果に表示されづらいです。
理由を簡単に説明すると、Googleはある程度の年数が経過したHPや、総ページ数が多いHPを優先的に表示させる仕組みになっているからです。
(検索上位になる要因はほかにもたくさんあります)
「ご自身の商材名+通販」といった言葉で検索してみて、競合他社のホームページは何社くらい出てくるでしょうか。
自社HPが検索結果の上位に表示されたほうが売れやすいと、容易に想像ができると思います。
どの会社だって、自分のHPが上に表示されることを目指しているのですが、これには「SEO」と呼ばれる対策が必要になります。(気になる方は検索してみて下さい)
さらに、めでたくご自身のECサイトが完成し、ある程度の時間が経過してPV(ページビュー/閲覧数)が得られるようになっても、商品が売れるとは限りません。
- 写真の撮り方
- 紹介文の作り方
- 売りたい商品をHP内のどうに配置するかの設計
- 販売価格の設定
- 送料の設定
など、様々な試行錯誤が必要になります。
非常に奥深くて楽しいのですが、逆に言うと、とにかく手間がかかります。
「自社で独自のHPを作っても売るのは難しいな」と考える方は、楽天市場やクリーマなどに出品されるのも良いと思います。
これら既存の販売サイトは、商品登録から決済までが完璧にシステム化されているのと、閲覧数もある程度は担保される利点がありますので、手数料を比較してどうかという選択になります。
ECサイトを作る予算がない場合
私たちは「アメブロ」で、商品紹介記事を書かれてみることをおすすめします。
アメブロは、どのページが何回閲覧されたかを測る仕組みが搭載されていますので、自社の商品がどれほど求められているのか、目安の数値を得ることができます。
「購入したい方はメールください」と添えるだけで、ECサイトとして成り立ちます。
先に調べた競合サイトを見ながら、写真を撮って商品説明の文章を作り、ページ閲覧数を分析してみましょう。
この時点で、どういう視点でWebサイトを発注すればよいかの素養が身につき、HP業者へ明確に希望を伝えることが出来るようになっているはずです。
そして、自社商品の魅力を文章で表現すること(言語化)は意外と難しいものです。ブログに書くことで、説明文をストックすることができますし、文章力も鍛えられます。
とにかく、業者に丸投げは絶対によくありません。
まとめ
初めてHPを作られる場合、発注する前に「ホームページはどんなものなのか」を知ることが大切です。
こと、ECサイトで物を売るのは、相当に難しいです。
まったく無知だと、安かろう悪かろうのHPが出来上がってしまったり、相場よりも高い金額で発注してしまったり、後味の悪い結果になりがちです。
アメブロを運用してみることで「どうすれば閲覧数が上がるか」という本質的な考え方が身につくはずですので、ぜひとも挑戦してみて下さい。
※無料のブログサービスならなんでも良いですが、「アメブロ」はブログ会員同士の繋がりを持ちやすい仕組みがあるため、初心者の方におすすめしています。
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